今日、TVでフィギュアスケートのオリンピック代表最終選考会のLIVE放送を観ていたのですが、その間に放映されたあるCMにとても衝撃を受けました。それはシチズンの薄型腕時計「Eco-Drive One」のコマーシャル。「美しさ。だけしか要らない」のキャッチフレーズのもと、男性タップダンサーと女声バレエダンサーが美しい動きと音で見事な舞いを見せてくれていたのです。
私がまず心を奪われたのは、冒頭のタップダンスのシーン。超高速なな足さばきから生まれる、軽快で繊細で力強いサウンド。そして、そのサウンドに誘われて、流れるように優雅に踊りだすバレーダンサー。最近のCMではまず観たことのない美しい音と映像の世界でした。
多分、このCM、まだ流れ始めたばかりだと思うので、あなたもこれからご覧になる機会があるのではないでしょうか。
どうやら30秒バージョンと140秒バージョンがあるようです。また、YouTubeにもアップされていると思うので、気になる方はぜひ一度ご覧になってみてください。(と、書きましたが、ちょっと不親切ですので、この記事の後半でそのYouTube動画を共有させていただきますね。^^)
あのタップダンサーは、“日本のグレゴリーハンズ”熊谷和徳さん。
あのシチズン腕時計のCMで見事なタップダンスを披露しているのは、日本を代表するタップダンサーの熊谷和徳(くまがいかずのり)さん。
<プロフィール>
熊谷和徳(くまがい かずのり)
1977年3月30日生まれ
日本宮城県仙台市出身
ニューヨーク大学卒業
職業はタップダンサー
奥様は歌手のカヒミ・カリィさん
現在はNYと日本を拠点に舞台とワークショップを開催
熊谷さんは、映画『タップ』に衝撃を受けて、15歳からタップダンスを始め、19歳でニューヨークへ単身渡米。その後、熊谷さんは、グレゴリー・ハインズに出会います。
そして、ニューヨークの地下鉄、ストリートから、ジャズクラブまで精力的に活動し、ニューヨークタップフェスティバルには9年連続で出演されています。
そうした熊谷さんの活躍は、ニューヨーク・タイムス等にも取り上げられ、老舗のニューヨーク情報紙「VILLAGE VOICE」では『日本のグレゴリーハインズ』と評され、2006年には、米ダンスマガジンにおいて『観るべきダンサー25人』のうちの一人に選ばれています。
また、2007年から2009年にかけて、タップのルーツであるアフリカ・セネガルや、パリ、ドイツでも活動され、各地で絶賛の声を獲得したそうです。
私は全然知らなかったのですが、本当に凄いタップダンサーなんですね。
そんな熊谷さん、単身渡米した頃は、ブロードウェイのショー「NOISE/FUNK」のオーディションに合格したものの、ビザの関係で出演することはできなかったという経験があるそうですよ。
とはいえ、今回のシチズン腕時計のCMで、多くの人がタップダンスの魅力に目覚めされられるのではないでしょうか。もちろん間違いなく私もその一人です。
これからは、熊谷和徳さんに注目し、舞台やワークショップにも足を運んでみたいと思っています。
あのバレエダンサーは、ローザンヌ国際バレエコンクール2位入賞者。
彼女の名前、は前田紗江さん。第42回ローザンヌ国際バレエコンクール(2014年)で2位入賞した方です。
<プロフィール>
前田紗江(まえだ さえ)
身長:163cm
学校:横浜翠陵高等学校
所属:マユミ・キノウチ バレエスタジオ
前田紗江(まえだ さえ)さんは、2014 年2月、高校1年在学時、若手ダンサーの登竜門的として知られている「ローザンヌ国際バレエコンクール」において、第2位スカラシップ賞を受賞した日本人バレエダンサーです。
ちなみに、第42回ローザンヌ国際バレエコンクールといえば、日本人が1位(二山治雄さん)、2位(前田紗江さん)、6位(加藤三希央さん)を占め、日本国内でも快挙として大きな話題となりました。
そのニュースをご記憶の方も多いのではないでしょうか。その2位に入賞されたのが、今回のCMで熊谷和徳さんのタップの音に合わせて軽やかに伸びやかに踊っている前田紗江さんなのですね。
その後、彼女は、入賞者に与えられた副賞として、英国ロイヤル・バレエ・スクールに入学され、2017/18シーズンからはロイヤル・バレエの「Aud Jebsen Young Dancers Programme」に参加。最近ではご本人のインスタで卒業されたとの投稿があったそうです。
ロイヤル・バレエ・スクールで研鑽を積まれ、さらなる飛躍を遂げられた前田紗江さん。このシチズン腕時計のコマーシャルで、その成長ぶりが証明されたのではないでしょうか。
日本を代表するタップダンサーの熊谷和徳さん、そして、“美しいバレリーナ・プリンシパル”前田紗江さん。お二人のこれからの活躍をますます期待したいものですね。
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